第4回|見落としがちなリスク|賃貸借契約・利用状況の整理がカギ

第4回|見落としがちなリスク|賃貸借契約・利用状況の整理がカギ


M&Aで法人を売却する際、不動産の評価やスキームに目が行きがちですが、 実務上で非常に重要なのが 「賃貸借契約や利用状況の整理」です。

この部分が曖昧なままだと、

  • 買主からの評価が下がる
  • 価格交渉で不利になる
  • 最悪の場合、取引がストップする

といったリスクにつながります。

今回は、不動産が関わるM&Aで見落とされがちな 契約・利用面の重要ポイントについて解説します。

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不動産の利用状況は大きく3パターン

まず前提として、法人が保有する不動産の利用状況は大きく分けて 3つのパターンがあります。

  • 自社で使用している
  • 第三者へ賃貸している
  • グループ会社や関係者に貸している

それぞれによって、 リスクの種類やチェックポイントが異なります。


①自社使用物件のチェックポイント

自社で使用している不動産の場合、 一見シンプルに見えますが注意点があります。

それは 「売却後の利用条件」です。

買主は以下の点を気にします。

  • そのまま事業が継続できるか
  • 立地に問題はないか
  • 建物の老朽化リスク

特に、

  • 築年数が古い
  • 修繕履歴が不明

といった場合、 将来の修繕コストが懸念されます。

また、 建築基準法違反や未登記部分があると、 評価に大きく影響します。


②賃貸物件のチェックポイント

第三者に貸している不動産の場合、 賃貸借契約の内容が非常に重要になります。

主に以下のポイントが確認されます。

  • 契約期間
  • 賃料
  • 更新条件
  • 解約条件

ここでよくある問題が、 「賃料が相場とズレている」ケースです。

賃料が低すぎる場合

市場より安い賃料で貸していると、 収益性が低いと判断されます。

賃料が高すぎる場合

逆に高すぎる場合は、 将来的に下がるリスクが懸念されます。

どちらの場合も、 企業価値の減額要因になる可能性があります。


③身内・グループ間取引のリスク

意外と多いのが、 親族やグループ会社への賃貸です。

この場合、以下のような問題が発生しやすくなります。

  • 契約書が存在しない
  • 賃料が適当
  • 口約束になっている

M&Aではこれらは 大きなリスクとして見られます。

買主からすると、

  • 契約が継続されるのか不明
  • 収益の裏付けが弱い

といった不安材料になります。

そのため、 必ず書面で契約を整備することが重要です。

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契約未整備が引き起こす3つの問題

賃貸借契約や利用状況が整理されていないと、 次のような問題が発生します。

①デューデリで指摘される

買主は必ずデューデリジェンス(調査)を行います。

このとき、 契約不備は必ず指摘されます。

②価格交渉で不利になる

リスクがあると判断されると、 価格を下げる材料にされます。

③最悪は取引中止

リスクが大きい場合、 買収自体を見送られる可能性もあります。

事前にやるべき整理ポイント

では、どのように整理すればよいのでしょうか。

重要なのは以下のポイントです。

  • すべての契約を書面化する
  • 賃料を相場に合わせる
  • 契約条件を明確にする
  • 利用状況を整理する

これらを事前に整えることで、 買主の不安を大きく減らすことができます。

結果として、 スムーズかつ高値での売却につながる可能性が高まります。

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まとめ

不動産が関わるM&Aでは、 賃貸借契約と利用状況の整理が非常に重要です。

特に、

  • 契約が曖昧
  • 賃料が不適正
  • 書面がない

といった状態は、 大きなリスク要因になります。

逆に言えば、 これらを事前に整備することで

  • 買主の安心感が高まる
  • 評価が上がる
  • 売却がスムーズになる

といった効果が期待できます。

「契約が昔のままになっている」 「身内同士で曖昧に貸している」

という方は、 今のうちに整理しておくことが成功のカギです。

次回はいよいよ最終回、 「デューデリジェンス対策」について解説します。

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