第5回|相続・贈与と確定申告の関係

2026-03-13

その他

第5回|相続・贈与と確定申告の関係

― 不動産を「引き継ぐ」ときに知っておくべき税金の基本 ―


不動産は「買う・貸す・売る」だけでなく、 「引き継ぐ」タイミングでも大きな税金が関わります。

相続や贈与は人生で何度も経験するものではありません。 だからこそ、 知らないまま手続きを進めると大きな損失につながる 可能性があります。

シリーズ最終回となる今回は、 相続税・贈与税・確定申告の関係 についてわかりやすく解説します。


■ 相続しただけでは所得税はかからない

まず基本として、 不動産を相続しただけでは所得税は発生しません。

発生する可能性があるのは、 相続税です。

そして、相続後に

  • 賃貸を始めた
  • 売却した

といった場合に、 所得税の確定申告が必要 になります。


■ 相続税の基本

相続税は、 基礎控除額を超えた部分 に対して課税されます。

3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

例えば相続人が2人なら、 4,200万円まで非課税 となります。

不動産は現金と違い、 評価額で計算されるのが特徴です。


■ 不動産の評価方法

土地は 路線価方式や倍率方式で評価されます。

建物は 固定資産税評価額が基準になります。

さらに、

  • 貸家
  • 貸家建付地

などの場合、 評価額が下がる特例 があります。

これが、 不動産が相続対策に活用される理由 の一つです。


■ 相続後に賃貸した場合

相続した不動産を賃貸に出した場合、 不動産所得として確定申告が必要 になります。

取得費は、 被相続人の取得費を引き継ぎます。

減価償却も、 残存耐用年数で計算 します。

ここを理解せずに処理すると、 税務上の誤りにつながる可能性があります。


■ 相続後に売却した場合

売却すると、 譲渡所得の申告 が必要になります。

取得費は被相続人の購入時価格を引き継ぐため、 古い物件ほど取得費が低くなりがち です。

その結果、 売却益が大きくなり税金が増える こともあります。

ただし、 取得費加算の特例 が使えるケースもあります。

相続税を支払っている場合は、 この特例が非常に重要です。


■ 贈与の場合はどうなる?

不動産を生前に渡す方法が「贈与」です。

贈与には 贈与税 がかかります。

基礎控除は 年間110万円です。

不動産をそのまま贈与すると、 高額な贈与税が発生する可能性 があります。

また、贈与で取得した不動産を売却する場合、 取得費は元の所有者の金額を引き継ぐ 点にも注意が必要です。


■ 相続と贈与、どちらが有利?

一概にどちらが得とは言えません。

重要なのは、

  • 資産総額
  • 家族構成
  • 将来の売却予定

を総合的に判断することです。

税金だけで判断するのは危険 です。


■ 空き家問題と相続

近年増えているのが、 相続後に放置された空き家 です。

管理コストや固定資産税だけが発生し、 資産価値が下がっていくケースも少なくありません。

相続した時点で、

  • 保有するのか
  • 賃貸するのか
  • 売却するのか

方向性を決めることが重要 です。


■ 不動産会社の視点|「税金」と「活用」はセットで考える

相続や贈与は、 税務だけでなく不動産戦略の問題 です。

例えば、

  • 収益が見込めない物件は売却
  • 立地が良ければ賃貸活用
  • 将来性があれば保有継続

など、 長期視点での判断 が必要です。

確定申告は単なる作業ではなく、 資産全体を見直すタイミング でもあります。


■ まとめ

  • 相続だけでは所得税はかからない
  • 基礎控除を超えると相続税が発生
  • 売却すれば譲渡所得の申告が必要
  • 贈与は高額な税負担になる可能性

不動産は、 「引き継いだ後どうするか」 が最も重要です。

5回シリーズをご覧いただきありがとうございました。

確定申告は、 税金の手続きであると同時に、資産戦略を考える時間 です。

ぜひこの機会に、ご自身の不動産を総点検してみてください。

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