第4回|不動産を売却した場合の確定申告(譲渡所得)

2026-03-12

その他

第4回|不動産を売却した場合の確定申告(譲渡所得)

― 売った後に慌てないための税金知識 ―


不動産を売却した場合、必要になるのが 「譲渡所得」の確定申告です。

家賃収入とはまったく計算方法が異なり、 税率も別枠で計算されます。

「売却して利益が出たら税金がかかる」というイメージは正しいですが、 実際の計算は想像以上に複雑です。 今回はその仕組みをわかりやすく解説します。


■ 譲渡所得とは?

譲渡所得とは、 不動産を売却して得た利益のことです。

売却価格 −(取得費+譲渡費用)= 譲渡所得

この「利益」に対して税金がかかります。


■ 取得費とは?

取得費とは、 その不動産を購入したときにかかった費用です。

  • 購入代金
  • 仲介手数料
  • 登記費用
  • 不動産取得税
  • 印紙税

ただし重要なのが、 建物部分は減価償却分を差し引く という点です。

第3回で解説した減価償却が、 ここで影響してきます。


■ 譲渡費用とは?

売却時に直接かかった費用が譲渡費用です。

  • 仲介手数料
  • 測量費
  • 解体費
  • 売却時の広告費

売却のために必要だった支出であれば、 差し引くことができます。


■ 所有期間で税率が変わる

譲渡所得は、 所有期間によって税率が大きく異なります。

① 短期譲渡(5年以下)

税率: 約39%(所得税+住民税)

② 長期譲渡(5年超)

税率: 約20%

わずか1日の差で税率が倍近く変わることもあります。

売却タイミングは 非常に重要な判断ポイント です。


■ マイホームの特例(3,000万円控除)

自宅を売却する場合、 3,000万円特別控除 が利用できる可能性があります。

譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける制度で、 大幅な節税が可能です。

ただし、

  • 居住用であること
  • 親族間売買でないこと
  • 一定期間内の再利用制限

などの条件があります。


■ 相続した不動産を売却した場合

相続物件を売却する場合も、 譲渡所得の申告が必要です。

取得費は、 被相続人の取得費を引き継ぐ ことになります。

さらに、 取得費加算の特例 などが使えるケースもあります。

相続税を支払っている場合は、 特に慎重な計算が必要です。


■ 赤字でも申告が必要?

売却して損失が出た場合でも、 確定申告をしたほうが有利 なケースがあります。

一定条件を満たせば、 他の所得と損益通算 できる場合があります。

特にマイホーム売却の損失は、 繰越控除が可能な場合があります。


■ 売却年の確定申告スケジュール

売却した年の翌年、 2月16日〜3月15日 に申告します。

必要書類は、

  • 売買契約書
  • 購入時の契約書
  • 仲介手数料の領収書
  • 登記事項証明書

購入時の書類がないと取得費が証明できません。

書類保管は非常に重要です。


■ 不動産会社の視点|売却と税金はセットで考える

不動産売却は、 価格だけで判断してはいけません。

例えば、

  • 所有期間が5年超になるまで待つ
  • 減価償却が進みすぎる前に売却する
  • 特例が使えるタイミングを狙う

など、 税金を含めた総合判断 が必要です。

確定申告は、 売却後の作業ではなく、売却前から準備するもの なのです。


■ まとめ

  • 売却益は譲渡所得として課税
  • 所有期間で税率が大きく変わる
  • 取得費・譲渡費用の把握が重要
  • 特例を活用すれば大幅節税も可能

売却時の税金を知らずに動くと、 手元に残る金額が大きく変わります。

次回は 第5回|相続・贈与と確定申告の関係 を解説します。

不動産は「持つ・貸す・売る」だけでなく、 引き継ぐときの税金 も重要です。

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