日本賃貸業界の歴史【第2回】バブル期〜平成初期の賃貸拡大と管理会社の登場

2026-02-28

豆知識

日本賃貸業界の歴史【第2回】バブル期〜平成初期の賃貸拡大と管理会社の登場

日本賃貸業界は1980年代後半のバブル経済をきっかけに大きく変化しました。
地価高騰・マンションブーム・サラリーマン大家の増加などにより、 賃貸経営が本格的な「投資ビジネス」へと進化した時代です。

本記事では、

  • バブル期の不動産市場の特徴
  • 賃貸管理会社の誕生
  • 保証会社の登場
  • 神戸市・須磨区への影響

を解説します。


■ 1980年代後半:空前の不動産バブル

1985年のプラザ合意以降、日本は金融緩和政策へ。
余剰資金が不動産市場へ流れ込み、地価は急騰しました。

特に東京・大阪・神戸市中心部では、

  • 土地価格の急上昇
  • マンション価格の高騰
  • 「土地は必ず値上がりする」という土地神話

が広がりました。

この頃から不動産投資・賃貸経営が一般層にも浸透し始めます。


■ 賃貸住宅の大量供給とワンルーム投資

金融機関の積極融資により、

  • 地主のアパート建築
  • サラリーマンによるワンルーム投資
  • 節税目的の賃貸マンション建設

が急拡大しました。

神戸市では三宮・元町周辺を中心にワンルームマンションが増加。
須磨区でも駅近エリアを中心に集合住宅が増え始めました。

ここで賃貸は「住むため」だけでなく、 資産形成の手段として認識されるようになります。


■ RCマンションの普及と物件の高品質化

高度経済成長期までは木造アパートが主流でしたが、 バブル期には鉄筋コンクリート(RC造)マンションが主流になります。

  • 防音性能向上
  • 耐火性能の強化
  • 外観デザインの向上

現在、須磨区内に多く残る1980〜1990年代築マンションは、 この時代の供給物件が中心です。


■ 賃貸管理会社の本格登場

物件数の増加により、大家の自主管理が難しくなりました。

そこで登場したのが、 賃貸管理会社の本格的な拡大です。

管理会社は、

  • 入居者募集
  • 家賃回収
  • クレーム対応
  • 退去精算
  • 建物維持管理

を代行する仕組みを確立しました。

これにより、 賃貸経営の分業化・ビジネス化が一気に進みます。


■ 宅建業法の整備と賃貸仲介の近代化

バブル期から平成初期にかけて、宅地建物取引業法の運用が強化されました。

  • 重要事項説明の徹底
  • 媒介契約の明確化
  • 仲介手数料ルールの整備

街中に不動産店舗が増え、 「部屋探しは不動産会社へ行く」文化が定着しました。

神戸市・須磨区でも駅前を中心に仲介店舗が増加し、 現在の賃貸仲介網の基礎が築かれました。


■ バブル崩壊と賃貸市場の安定性

1991年頃、バブルは崩壊。
地価下落・不良債権問題が発生しました。

しかし、 「住む」という実需がある賃貸市場は一定の安定性を保ちました。

売買市場が停滞する中、 賃貸は安定収益型ビジネスとして再評価されます。


■ 平成初期:家賃保証会社の登場

平成に入り、核家族化が進みます。

保証人を確保できないケースが増え、 家賃保証会社が普及しました。

これにより、

  • 単身者の入居促進
  • 外国人入居の拡大
  • 高齢者入居の増加

が進み、賃貸市場はさらに拡大しました。


■ 神戸・須磨区の現在への影響

現在、須磨区で流通している 1985年〜1995年築の賃貸マンションは、 まさにこの時代の産物です。

築30年以上経過している物件も多く、

  • リノベーション需要
  • 空室対策
  • 建替え検討

が進んでいます。

この時代を理解することは、 今後の賃貸経営・売却戦略を考える上で非常に重要です。


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