自宅の前の道路が狭い場合、不動産売却価格に影響するのか?
自宅の前の道路が狭い場合、不動産売却価格に大きな影響を与えます。ほとんどの場合、価格は下がります。
これは、道路の幅が狭いことが、将来の建て替えや住みやすさに様々な制約をもたらすため、買い手から敬遠されがちだからです。
なぜ狭い道路が売却価格を下げるのか?
主な理由は、以下の3つです。
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1. 建築基準法の「接道義務」を満たせない可能性がある
日本の建築基準法では、家を建てる土地は「幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならない」というルールがあります。もし道路幅が4メートル未満の場合、敷地の一部を道路として提供する「セットバック」が必要です。その結果、実際に使える土地の面積が減ってしまいます。
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2. 工事費用が高くなる
道路が狭いと、大型の重機やトラックが入れないことがあります。これにより、建築資材の運搬が手作業になるなど、建築コストが割高になり、買い手にとっては大きなデメリットとなります。
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3. 日常生活の利便性が下がる
車のすれ違いが困難になる、駐車スペースが確保しにくい、向かいの家との距離が近くなり日当たりや風通しが悪くなるなど、買い手にとって大きなマイナス要因となります。
狭い道路でも高く売るには?
道路が狭い物件でも、売却価格を上げるための工夫はあります。
- セットバックの面積を明確にする: 事前に測量し、買い手に提示することで、後のトラブルを防ぎ、安心して検討してもらえます。
- リフォーム済みで売却する: 内装をリフォームしてすぐに住める状態にすることで、新築にこだわらない層にアピールできます。
- 隣地と交渉する: 道路幅を広げるためのセットバックを行うか、土地を買い取ってもらう交渉をするのも一つの手です。
まとめ
自宅前の道路が狭いことは、売却価格に大きな影響を与える要因です。特に建築基準法上のルールを満たしているかどうかが、物件の価値を大きく左右します。
まずは不動産会社に相談し、ご自身の物件が「再建築可能」かどうか、セットバックが必要かどうかの確認をしてもらいましょう。その上で、適切な価格設定や売却戦略を立てることが重要です。

