太陽光パネルは本当にメリットがあるのか??FITが導入された時期から現在までの太陽光発電の状況を考えてみた。
太陽光パネルの導入は、FIT(固定価格買取制度)が始まった時期と現在とでは、その経済的なメリットが大きく変化しています。FIT制度の変遷と現状を理解することで、本当にメリットがあるのかどうかが見えてきます。
FIT制度導入時の状況(2012年〜)
FIT制度は、再生可能エネルギーの普及を目的として、2012年7月に始まりました。導入当初は、投資回収を確実にするために高額な買取価格が設定されました。
- 買取価格: 2012年度には1kWhあたり42円と非常に高額でした。
- メリット: 高い売電価格のおかげで、売電収入が大きなメリットでした。「太陽光発電は儲かる」というイメージが定着しました。
現在の状況(2025年時点)
FIT制度は現在も続いていますが、当初とは状況が大きく変わっています。
- 買取価格の推移: 2025年度の買取価格は、1kWhあたり15円と、FIT導入当初の3分の1以下にまで下がっています。
- 設備費用の下落: 太陽光パネルや周辺機器の製造コストが下がり、初期費用は大幅に安くなりました。
- 電気料金の高騰: 電気料金が年々上がっています。特に日中の電気代は割高になりがちです。
太陽光パネルは本当にメリットがあるのか?
結論として、太陽光パネルは現在も十分にメリットがあります。ただし、そのメリットは「売電による収入」から「自家消費による電気代削減」へとシフトしています。
現在の主なメリット
- 電気料金の削減: 発電した電気を自宅で消費することで、電力会社から電気を買う必要がなくなり、毎月の電気代を大幅に削減できます。
- 災害時の備え: 停電が起きた場合でも、太陽光パネルが発電していれば、非常用電源として電気を使えます。
- 環境負荷の低減: 化石燃料に頼らないクリーンなエネルギーを使うことで、CO2排出量の削減に貢献できます。
まとめ
太陽光パネルは、FIT導入当初のように「売電で大きく儲ける」ことは難しくなりました。しかし、電気代が高騰している現代では、「自分で使う電気は自分で作る」という考え方が最も経済的なメリットを生む選択肢になっています。
売電収入だけでなく、電気代の削減効果や災害対策など、多角的にメリットを比較検討することが、賢い太陽光パネル導入の鍵です。

