不動産の売買。その家で人が亡くなった事を言わずに売却できるの?

その家で人が亡くなった事を言わずに売却できるの?

不動産の売買。その家で人が亡くなった事を言わずに売却できるの?

不動産の売買において、その家で人が亡くなった事実を意図的に隠して売却することはできません。これは、宅地建物取引業法や民法の観点から、「告知事項」として買主に伝える義務があるからです。


告知事項とは?

告知事項とは、不動産の売買契約において、買主の判断に影響を与える可能性のある重要な事実のことです。これを伝えないまま契約が成立すると、買主は契約を解除したり、損害賠償を請求したりする権利を持ちます。

人が亡くなった家は、「心理的瑕疵(かし)」物件と呼ばれます。心理的瑕疵とは、その物件に心理的な嫌悪感や忌避感を引き起こす可能性のある事実を指します。具体的には、以下のようなケースが含まれます。

  • 自殺
  • 殺人事件
  • 不慮の事故による死亡
  • 孤独死
  • 特殊清掃が必要な状態での死亡

なぜ告知義務があるのか?

宅地建物取引業法では、宅地建物取引業者が「取引の相手方等に対して、重要な事実を故意に告げなかった」場合、宅地建物取引業法違反となると定めています。

また、民法では、売主が瑕疵(欠陥)を隠して売買契約を結んだ場合、買主は契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)に基づき、損害賠償請求や契約解除を求めることができます。


まとめ

不動産を売買する際には、正直さが何よりも重要です。その家で人が亡くなった事実がある場合は、必ず不動産会社に申告し、買主に伝えるようにしましょう。

売却価格は下がってしまうかもしれませんが、後々のトラブルや訴訟リスクを回避するためにも、告知義務を果たすことが賢明な選択です。

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