両親が認知症に… 信託にするメリット・デメリットを冷静に考える

2026-02-16

その他

両親が認知症に…
信託にするメリット・デメリットを冷静に考える

「最近、親の物忘れが増えてきた」
「病院で認知症の診断を受けた」
そんな状況の中で、不動産をどう管理・承継するか悩む方が急増しています。

特に注目されているのが、家族信託(民事信託)という仕組みです。

この記事では、両親が認知症になった場合に信託を利用するメリット・デメリットを、 不動産の実務目線で分かりやすく解説します。


① 認知症になると不動産はどうなる?

認知症と診断され、判断能力がないとみなされると、 たとえ家族であっても次のことができなくなります。

  • 不動産の売却
  • 賃貸借契約の締結・更新
  • 大規模修繕や建替え
  • 担保設定や借入

つまり、不動産が“凍結状態”になるのです。

これを回避する代表的な方法が、
成年後見制度家族信託です。


② 家族信託とはどんな仕組み?

家族信託とは、財産の管理・処分を信頼できる家族に託す制度です。

例えば、

  • 委託者:両親
  • 受託者:子ども
  • 受益者:両親(生活費として収益を受け取る)

という形を取ることで、
親が認知症になっても子どもが不動産を動かせるようになります。


③ 信託にするメリット

● 不動産の売却・活用が止まらない

最大のメリットは、認知症後も不動産を売却・賃貸できる点です。

空き家になった実家を、

  • 売却して介護費用に充てる
  • 賃貸に出して収益化する

といった柔軟な対応が可能になります。

● 成年後見制度より自由度が高い

成年後見制度では、

  • 家庭裁判所の監督が必要
  • 原則「本人の利益最優先」

となり、売却が認められにくいケースもあります。

家族信託なら、事前に決めた内容通りに運用できるのが強みです。

● 相続対策も同時にできる

信託契約の中で、

  • 最終的に誰に不動産を承継させるか

を定めることができ、遺言代わりとしても機能します。


④ 信託にするデメリット・注意点

● 初期費用がかかる

家族信託は、

  • 専門家への報酬
  • 信託登記費用

などで、数十万円〜100万円前後かかることもあります。

● 設計を間違えるとトラブルの元

内容をよく理解せずに進めると、

  • 兄弟間トラブル
  • 税務上の問題

に発展することも。

「とりあえず信託」は危険です。

● すべての財産に向いているわけではない

現金管理や年金受取など、
信託に向かないケースもあります。


⑤ 信託が向いている人・向いていない人

向いているケース

  • 不動産が主な資産
  • 将来売却や活用の予定がある
  • 子どもとの信頼関係がある

慎重に考えるべきケース

  • 家族関係が複雑
  • 資産が少額
  • 目的が曖昧

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まとめ|「認知症になってから」では遅い

両親が認知症になってからでは、
選択肢は一気に狭まります

家族信託は万能ではありませんが、
不動産を守り、動かすための有効な手段です。

まずは、「何が問題になりそうか」を整理するところから始めましょう。

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